日本リモートセンシング学会・問題生態系計測研究会
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図2 整備されたエバーグレーズ湿原の詳細な湿原植生マップ(Florida Coastal Everglades, Long Term Ecological Researchより) げていた航空機搭載可視赤外イメージング分光計(AVIRIS)のデータを利用しました。当時はまだ運用可能で実用に耐える衛星搭載型のHSセンサーがなかったためです。研究の結果,HSリモートセンシングを使うことによって,同じ植物であっても特徴的な分光反射特性を示すヤエヤマハマナツメを高い検知率で特定できることがわかりました(図4)4)。現地調査が困難な湿原生態系において,いち早く外来植物の分布や広がりを検出できることは,迅速に駆除を行うなどの対策を立てるのに役立つと期待が高まりました。 実は現在活躍しているHSセンサーの多くも航空機搭載型なのですが,ごく近い将来に衛星搭載型のHSセンサーが利用できるようになります。NASAによるHyspIRIや日本のHISUI,ドイツのEnMAPなどがそれで,今後は湿原生態系への応用も期待できるはずです。 109

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