日本リモートセンシング学会・問題生態系計測研究会
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166 り魅力である。ただし、画像データに含まれる信号によって対象物を正確に判別・分類したり計量するためには、「真値」による確認・検証(バリデーション)が不可欠である。生態系の植物や水、土、人為影響など対象物のリアルな動態をつぶさに調査するいわゆる「グランドトゥルース」が重要といわれるゆえんである。 カヌーツーリングは生の自然を体感する貴重な機会であるが、河岸や流路では多くの堰や工事現場に遭遇する。ブルトーザ工事の多さを実感する。治水は重要であるが、多くの生物が構成する生態系の恵みあっての人間の生存や豊かさであることを想い、自然との共生の重要性を体感しつつ川を下る。このようにカヌーツーリングは広い意味での貴重なグランドトゥルースの機会ともいえ、講演等の出張目的を終えてカヌーイストに変身する際のエクスキューズになっているだけでなく、実際の研究にも直接/間接に大いに役立ってきた。

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