日本リモートセンシング学会・問題生態系計測研究会
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13図1 2020年11月の最初の1週間の火災検知数(FDC)積算値(MODISとVIIRSの両方を含む)の画像。FIRMSのサイトでは,時期やセンサーを選択して,このような図を描くことができる。https://firms2.modaps.eosdis.nasa.gov ルギーを含んでいるため,藁焼き火元の画素では土壌や植生での反射率の値より高くなるという特徴が利用できます21)。 冒頭に述べたAakashプロジェクトでは,稲藁焼きの環境影響評価だけでなく,この地域における持続可能な農業への転換のために,人々の行動を変えるためにはどうしたらよいか,その道筋を様々な分野の研究者が集まって探求しようとしています。リモートセンシングや大気測定,シミュレーションなどの研究者だけでなく,農学系,公衆衛生,人文系の研究者が参加しています。残念ながらCOVID-19パンデミックによって2020年3月からインドへの渡航が禁止され,現地調査ができなくなってしまいましたが,現在,インド現地におられる協力者と連携しながら,農家へのアンケート調査や,大気汚染物質の測定など,少しずつ研究を進めているところです。 ■ 参考文献 1. M. O. Andreae: Biomass burning: its history, use, and distribution and its impact on environmental quality and global climate, Global Biomass Burning: Atmospheric, Climatic, and Biospheric Implications, J. S. Levine (ed.), pp. 3–21, MIT Press, Cambridge, 1991.

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