日本リモートセンシング学会・問題生態系計測研究会
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1 STMAP 法によって推定した7湖沼流域のISA 率マップ(流域湖沼名a∼gは本文参照)。各流域では左図に2001年,右図に2012年のISA 率マップを表す。 水の涵養量が減少し、流域における雨水流出量と洪水発生の頻度や規模が増加したり、不浸透面に沈着していた汚染物質(例えば、リンや窒素などの栄養塩、重金属、および他の有機汚染物質など)が降雨時に洗い流されて下流域の水質を悪化させるなど、流域水文特性の物理・化学的な改変を引き起こすことも予想される。さらに、地表面がコンクリート化されると顕熱や潜熱フラックス(熱収支)が変化し、最終的に流域の微気象や人間の健康などに大きな影響を与える可能性がある。従って、ISAの変化は上述した流域の機能を評価するための重要な指標となっている。 けて、流域機能の劣化の程度を評価している5); 第1段階:流域がストレスを受けている(ISA率1~10%) 第2段階:流域に悪影響が見られる(ISA率11~25%) 202Schueler(1994)は、土地被覆に占めるISAの割合(ISA率)を以下の3段階に分

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