海洋と宇宙の連携推進シンポジウム
「海洋状況認識に有効な宇宙技術」の実施結果報告
 戻る

 

平成27年4月6日
産官学連携委員長 渡辺忠一

1. 日時: 平成27年3月5日(木)13時〜17時
2. 場所: 東京大学本郷キャンパス 農学部2号館2階化学第一講義室
3. 主催: 日本リモートセンシング学会、日本海洋学会の共催
4. 実施報告:
 海洋基本計画に於いて衛星利用が記載されており、また、新宇宙基本計画は本年1月に決定し、一層具体的な活動に移行するなか、グローバルコモンズとしての海洋・宇宙の連携した活動が一層期待されています。
 この様な背景の下、日本リモートセンシング学会と日本海洋学会が共催で、海洋情報一元化を活用した海洋状況把握分野への貢献などでの海洋と宇宙の連携の強化を目的に、海洋と宇宙関係の学術交流を図ると共に、今後の分野間での連携強化にむけたアクションプランについての議論を行うべく、上記シンポジウムを開催しました。
 当日は、「海洋状況認識」に係る産官学関係者多数(約100名)の参加を得て、冒頭に日本海洋学会の植松会長より開会挨拶の後、『真の海洋立国として』と題して古庄氏より、日本は海洋立国としてどうあるべきかとの観点より海洋状況認識の意義に関して基調講演を頂きました。その後、海洋並びに宇宙関係者より、海洋状況把握の現状並びに有効な技術に関して講演が行われ、最新の状況並びに動向等に関し話題提供を頂きました。また、後半のパネルディスカッション(六川先生モデレータ)では、
 ・定期的学術交流を宇宙と海洋両分野で学際的に進める 
 ・海洋状況認識の社会実装を行う人材、組織の整備を行う実効的な仕組み
  (センター整備等)つくりに向けた連絡会の発足をめざす
ことがキーメッセージとして提出され、会場から拍手にて賛意が得られました。
 最後に、日本海洋政策学会の山形副会長より今後の期待が述べられた後、日本リモートセンシング学会の久世会長より閉会挨拶が行われ、学術横断的な活動により効果的に社会還元を加速できることを参加者全員が実感する事ができ、大変有意義な成果が得られました。今後も継続した活動に取り組んで参りたいと考えております。

追伸:
 本シンポジウムの内容は、平成27年3月13日発行の科学新聞(1面左上)に記事掲載されております。

シンポジウム

写真1: シンポジウム会場の様子

5. 最終プログラム: 
最終プログラム並びに発表資料(pdf形式、下線部分からリンク)を以下に掲載いたします。

・司会 小松輝久 (日本海洋学会)/渡辺 忠一(日本リモートセンシング学会)

●1300-1305開会挨拶:日本海洋学会 
   植松 光夫会長
●1305-1350基調講演:『真の海洋立国として』  
   古庄 幸一 (総合海洋政策本部参与)
●1350-1615海洋状況把握等の現状並びに有効な技術について  
  1)1350-1405 海況予測における衛星観測データの利用   
   宮澤 泰正(海洋研究開発機構アプリケーションラボ)
  2)1405-1420 人工衛星による海洋環境観測   
   今岡 啓治(宇宙航空研究開発機構)
  3)1420-1435 沿岸環境のモニタリングへの利用 
   石坂 丞二(名古屋大学地球水循環研究センター)
   小松 輝久(東京大学大気海洋研究所)
  4)1435-1450 水産での利用技術             
   斎藤 克弥(漁業情報サービスセンター)
 <質疑10分>
  5)1500-1515 海洋データ一元化について         
   道田 豊 (東京大学大気海洋研究所)
  6)1515-1530 AISデータとマリタイムデータの活用について     
   齋藤 淳 (IHSグローバル)
  7)1530-1545 衛星による海上漂流物・船舶の観測について 
   榎本 直人(三菱スペース・ソフトウエア 鎌倉事業部)
  8)1545-1600 衛星による海氷観測の重要性        
   長 幸平 (東海大学情報理工学部)
  9)1600-1615 海洋ブロードバンドの現状         
   石井 満 (スカパーJSAT 宇宙・衛星事業本部)
 <レイアウト変更(5分)>
●1620-1650パネルディスカッション:  
  「海洋状況把握」等を主とした今後の海洋と宇宙分野間の連携強化にむけた
  アクションプランについての議論
   ・モデレータ: 六川 修一 (東京大学工学系研究科)  
   ・パネラー : 古庄 幸一 (総合海洋政策本部参与)
           石坂 丞二 (日本海洋学会)
           赤松 幸生 (日本リモートセンシング学会) 
●1650-1655今後の期待:山形 俊男(日本海洋政策学会)
●1655-1700閉会挨拶:日本リモートセンシング学会 
   久世 宏明会長